0522サークル対話と連載記事

今日はお昼頃から何となく生徒たちと「霊は存在するのか」という話でスタッフ・生徒が盛り上がっていました。

 

そのまま後から合流する生徒・スタッフが自然と巻き込まれ、専門的に話そうとするスタッフや実体験を語りながらそれを否定する生徒など、それぞれに自由に語らっていました。

 

自由塾の原型ですね。

遠慮なくみんなで対話やアクティビティーができるようになる日を1日も早くなるように祈っています。

そういえば、祈る行為は波動に関係するのか、というのも話題に出ていました。

(教室長)

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(スタッフ本間 連載)
数学について、賢人の言葉。
第10回は、数学と物理学とのあいだ其の2です。
☆印はコメントです。ところどころ脱線してます。


物理法則は原子に関する統計に基づくものであり、近似的なものにすぎない。
(シュレーディンガー)

原子にまで下りて行くと、空間と時間の中のそのような客観的な世界は全く存在せず、
理論物理学の数学的記号は、実在のものではなく可能なものだけを描写するということが、今や主張されている。
(ハイゼンベルク)

数学というのは普遍性が中心目標であるのに対して、物理学というのは明らかに客観性をよりどころにしている。

確率関数一般を考えるのが数学者で、特殊な法則から出てきたものに確率解釈をくっつけるのが物理学者ですね。
(湯川秀樹)

☆原子の世界には、近似、記号、確率が存在するようです。
科学は客観性をよりどころにしていたはずなのに、客観的な世界が存在しなかった?

ちなみに、

科学的現象学は、本質的に現象技術である。
科学は、直接調べてみることのできる与えられた現象から出発するのではなく、
科学それ自身のなかに技術の設定がある。
この技術は、理論に導かれて新しい現象をつくり出し、はじめに与えられた現象を超えてゆく。
(バシュラール)

量子力学によって、観測下の物理的現象と、観測[そのもの]という分裂がもたらされました。
原子は肉眼では見えないので、観測するには技術が必要ですよね。

ちなみに、

アインシュタインは、一般相対性理論が真であると主張することさえしなかった。
しかし彼は、それが真理に対するよりよい近似であるという点で、ニュートン理論に対する進歩であるとは主張した。
(カール・ポパー)

☆宇宙のスケールも近似でしか表せない?

ちなみに、

数学は、歴史学よりいっそう厳密であるのではなく、
数学にとって重要な実存論的基礎の圏域に関して、歴史学よりいっそう狭小であるにすぎないのである。
(ハイデガー)

☆数学<歴史学
スケール感がわからなくなってきました。
難しい話なんですが、、、
・存在するものとそれが存在することを区別する。
・現存在の存在の意味は時間性である。
・時間性は歴史性を可能にする。
・歴史性は共同運命、共同体の、民族の共同運命である。
・数学的真理や自然法則さえ、現存在が存在するかぎりでのみ存在する。

ちなみに、

歴史は、現在と過去との対話である。
(E・H・カー)


一般的な科学としての数学は、個々の関係項と個々の結合様態を抽象した上で、結合性のパターンの研究に関わる。
肝心な点は、諸事物の本質的結合性は除外して大丈夫というものでは決してありえない、ということである。
(ホワイトヘッド)

大きな現象界全体の制御を、対称特性において卓越したその公式により達成することはできる。
この独自の方向においては、数学的思考法には何の限界も課せられてはいないのである。
(オスカー・ベッカー)

☆科学を数学で表現するには、個々の物から、関係と結合に注目し
例えば、対称特性を記述することのようです。
さて、物と関係は、どっちが先だったのでしょうか?

ちなみに、

数学では、あらゆる点で同じカイラリティ(旋回性、巻き性)という非対称性をもつ等方でない三次元空間を考えることができるのである。
ただしこれはやさしいことではなく、またそんな空間はとても簡単なものではない。
(マーティン・ガードナー)

☆数学では、非対称性も表現可能なようですが、、、
非対称性は、ひとつ次元を上げると、どう見えるのでしょうか?


物理の問題で難関にぶつかりますと、私どもはしばしば数学者に相談をかけます。
数学というものは一つの命題から別の命題を導く方法であります。
(ファインマン)

数字の計算の特徴は一義的にある数字の組を別の数字の組に置き換える手続きのことである。
この置き換えを司るのが物理法則である。
(佐藤文隆)

☆数学と物理学は、互いに行ったり来たりになってるようですね。


ご参考
「生命とは何か」シュレーディンガー著、岡小天、鎮目添夫訳、岩波文庫
「新しい科学的精神」G.バシュラール著、関根克彦訳、中央公論
カール・ポパー 社会と政治」神野慧一郎、中才敏郎、戸田剛文監訳、ミネルヴァ書
「世界の名著 74 ハイデガー」原佑・渡辺二郎訳、中央公論社
「哲学の歴史 第10巻 危機の時代の哲学」野家啓一責任編集、中央公論新社
「歴史とは何か」E.H.カー著、清水幾太郎訳、岩波新書
「部分と全体」ハイゼンベルク著、山崎和夫訳、みすず書房
ホワイトヘッド著作集 第12巻 観念の冒険」山本誠作、菱木政晴訳、松籟社
「数学的思考」オスカー・ベッカー著、中村清訳、工作舎
「新版 自然界における左と右」マーティン・ガードナー著、坪井忠二、藤井昭彦、小島弘訳、ちくま学芸文庫
「物理法則はいかにして発見されたか」R.P.ファインマン著、江沢洋訳、岩波現代文庫
量子力学は世界を記述できるか」佐藤文隆著、青土社
 
 
 
 
 

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