(スタッフ本間 連載)
数学について、賢人の言葉。
みなカントを意識しているような、
カントとの間で考える数学です。
記憶も喜びも直感だ。そして幾何学の命題でさえ直感になる。
(パスカル)
数学は我々が経験にかかわりなくア・プリオリ(先天的)な認識を
なるほど数学は、その対象と認識とが[ア・プリオリな]直観にお
(カント)
われわれが確かに知っていると断言できるごく少数の事柄では、数
真理に到着する主要な方法ーー帰納と類推ーーは確率に基づいてい
(ラプラス)
数学は弁証法と同じく高度な内的感覚の道具なのであるが、実際に
(ゲーテ)
数は、それが与えられたものと見なされる限り、後天的であるが、
同じ数が、因数から積として引き出される限りは、先天的である。
(フィヒテ)
数学は概念を欠いた大小関係を原理とし、死んだ空間と死んだ数と
(ヘーゲル)
全自然がわれわれに語るところによれば、全自然はけっしてひとつ
自然のうちに存在するものは、純然たる純粋理性ではなく、人格性
そうでないならば、かくも永く支配してきた幾何学的悟性は、自然
(シェリング)
数学は、どこに存在し、どんな形をしているんでしょうか。
ぼんやりと姿が見えるような、見えないような。
凧(いかのぼり)きのふの空の有りどころ
(与謝蕪村)
ヘーゲルが何やら難しいことを言ってますが、また回を改めて。
ご参考
「パンセ」パスカル著、塩川徹也訳、岩波文庫
「純粋理性批判」カント著、篠田秀雄訳、岩波文庫
「世界の名著 65 現代の科学 Ⅰ」湯川秀樹、井上健編集責任、中央公論社
「自然と象徴」ゲーテ著、高橋義人編訳、前田富士男訳、冨山房百
「世界の名著 続9」岩崎武雄責任編集、中央公論社
「精神現象学」ヘーゲル著、長谷川宏訳、作品社
「郷愁の詩人 与謝蕪村」萩原朔太郎著、岩波文庫